小さな本棚

20代。このままで終わりたくない私は今日も本を読む。

池上彰の世界の見方 ドイツとEU

 

 お恥ずかしながら、「EUって、ヨーロッパの国がたくさん集まってできてる」くらいの認識しかありませんでした。

 

あと知っていることといえば、ユーロとどこかの国がEUを離脱しようとしてるってくらい。

 

そんなほぼ何も知らない私でもスラスラ読めました。

 

池上彰さんが各地の学校で授業した内容で作られてる『池上彰の世界の見方』シリーズのヨーロッパ編です。

高校生に向けた授業なので、分かりやすく読みやすいです。

 

 

昔は社会が苦手でした。

日本史はちょっと面白かったけど、世界史とかは全然…。

海外のことに興味を全く持てませんでした。

でも、外のことを知ることって、結局全て自分に返ってくるなぁって最近思います。

海外の文化を知ることで、日本の文化について考えたり。

EUの難民問題を考えていると、日本が同じ状況になったら?って思うし。

その時自分はどう思うんだろう、どうするのがいいのかな?とか。

 

EUがどのようにできたのか、そもそもEUとは何で加盟国はどのような協定が結ばれているのか、どこを目指し現状はどうなっているのか。

細かく丁寧に書かれています。

 

私が特に興味深かったのは、ドイツの戦後教育のこと。

戦後ドイツは東と西に分断されますが、行われていた教育も全く違うものでした。

 

西ドイツは…

歴史教育において、戦争でドイツが犯した罪を徹底的に教え込む。過去にナチスが関わった情報の公開など、自らの過去を反省し、決別する努力をつづけているのです。

 

一方東ドイツは…

戦争は、一部の独占資本家が起こしたのだ。君たちプロレタリアート(労働者)は、被害者なのだ。そういう階級論争に基づいて、悪かったのはヒトラーとその取り巻き、そして一部の独占資本家だという国民教育を行いました。

 

この東西ドイツの教育の違いが今ひずみとなり現れているそうです。

戦争に対した反省する気持ちに違いがあることだけではありません。

例えば難民問題では、旧西ドイツの人たちは、戦乱を逃れてきた人たちや少数民族を助けるべきという義務感のようなものがあるので、難民や移民を快く引き受けます。

一方で、旧東ドイツでは受け入れに抵抗がある人も多いみたいです。

 

受けた教育で、考え方や行動が変わっていくんですね。

当たり前といえば当たり前なんですが、教育の力ってホントに大きいんだなぁ…と改めて感じました。